「 算数嫌い」はいつから始まる?  なぜ「算数嫌い」になるのか?    

 算数が好きか嫌いかのアンケート調査    
 質問学年  好き  嫌い  大嫌い
 1年生  84%  16%  0%
 2年生  75%  25%  0%
 3年生  82%  16%  2%
 4年生  59%  40%  1%
 5年生  52%  47%  1%
 6年生  40%  57%  3%

 算数嫌いになった学年・内容
 質問学年  嫌いになった学年  割合  嫌いな内容
 3年生  2年生から  48%  引き算・円と球・長さ
 4年生  3年生から  49%  割り算・円と球・角
 5年生  3年生から  35%  割り算・円と球・面積
 6年生 3年生から
4年生から
5年生から
25%
27%
23%
 百分率・円と球
比例・反比例

東京の大学の教育学部教育課程専修で行ったアンケート結果です。

3年生までは比較的算数の好きな子供が多かったのが
4年生を境に高学年になるほど算数が嫌いになる児童が増えていきます。
6年になると「算数が大嫌い」な割合も増加しています。

2年生で掛け算の九九や筆算が出始め、割り算を習うことで「嫌い」が増えますが
3年生では特に新しい演算が増えず、習熟度が上がることで少し「好き」が増えています。
その反面、ますます嫌いになる児童も増加し始めます。

4年生以降になると、大きな位・小数・分数が出ることや、文章題・図形問題でつまずき、
算数への苦手意識が高まるようです。
5年生になり量の単位や割合が加わると途端に算数嫌いが加速する傾向にあります。 
6年生では好き(わかる)嫌い(できない)がはっきり分かれるようになります。

小学1年生の「足し算」「引き算」は数の合成・分解(暗算)

●数の分解・合成に慣れていない児童は「繰り上がり」「繰り下がり」の計算が苦手

●掛け算(筆算)では「足し算」の繰り上がりを使う。

●割り算では「掛け算」と、「引き算」の繰り下がりを使う。

繰り下がりがある余りの出る割り算を3年生でマスターしていないとつまずく原因

●掛け算と割り算がスムースに行えないと、分数の約分や通分でつまずく。

●計算が苦手だと文章題でつまずき、算数が嫌いになっていく傾向が強い。

●図形(平面・立体)や割合・比例・反比例が出だすと途端に算数が苦手に成りだす。

 算数の土台は計算能力だが機械的に反復・暗記に頼ると弊害も生まれる
@算数の学習は「数と計算」「量と測定」「図形」「数量関係」

A算数の土台となる計算能力には、「機械的計算能力」と「算数的思考計算能力」がある。

B小学1年生の算数は数の合成・分解(暗算)、つまり頭で考える計算(算数的思考計算)。

C「計算ができる」と、「計算が解る」を区別しないといけない。

D機械的計算能力だけでは「考える力」は育たない。

E9歳以前に、徹底反復と高速大量暗記学習をさせると「イメージ力」が育ちにくくなる。

F高学年では算数的思考能力(イメージ力)が要求されるので急速に算数嫌いが増える。

一度、算数が嫌い(苦手)になると、好き(得意)にさせることがとてもむずかしくなります。
「できた」ではなく、
問題が「わかった」時の充足感が、やる気と感動を生みます。

 思考力の学習臨界期は12歳位まで、その基礎は9歳位までに。
適切な時期に適切な指導で脳に「考える回路」を創ることがすべての学習に必須です。
算数的思考計算能力を訓練することは「考える脳」を創る近道です。